リング


先日、テレビで映画版が放映されていたけど、個人的には、高橋克典主演のビデオ版の方が原作の良さが良く出ていると思う。


映画版では、「リング/らせん」→「リング2」→「リング0 バースディー」で終わりになるけど、当初の鈴木光司の考えでは、「リング」→「らせん」→「ループ」という三部作にすることで完結させることであって、実際に、この小説の流れの方がしっくりいく。


要は、「ループ」の世界を映像で作るとなると大変な規模になりそうなのと、映画版では、浅川を女性にしたりするなど、脚色をしているため、つじつまを合わせるために、「ループ」を除外したのだろう。


個人的には、このシリーズは、「リング」→「らせん」→「ループ」で完結しているし、「ループ」で全ての謎は解明されているのだから、他のものは読む必要もないし、見る必要もないと思う。


ちなみに、原作の方が映像よりも数段怖いが、この作品、前半部分は、穏やかな川の流れというか、流れているのかというぐらいの感じで、ここをひたすら我慢してどうにか読み、後半部分に入ると、ライン下りのような急流になるので、そこからはこの小説の面白さに引き込まれると思う。