津山三十人殺し―日本犯罪史上空前の惨劇


津山三十人殺し―日本犯罪史上空前の惨劇 (新潮OH!文庫)

津山三十人殺し―日本犯罪史上空前の惨劇 (新潮OH!文庫)


たまたま、調べていたら、新潮OH!文庫から出版されていることがわかった。


津山三十人殺しは、実在した一晩に三十人の村人を殺害した事件で、数年前、オーストラリアで起こった皆殺し事件があるまでは、世界で一番殺害した人数が多い事件であった。


一番馴染みのあるところでは、横溝正史の『八つ墓村』がこの事件を元にして書かれている。この『八つ墓村』に出てくるゲートル姿の片手に刀、片手に猟銃を持っている亡霊は、この事件の犯人、都井睦雄をモデルにしている。


この本には、当時の調書や事件に至った背景、犯人の人物像などが詳細に書かれている。


おそらく、この本は、同じ著者の『津山三十人殺し-村の秀才青年はなぜ凶行に及んだか』を文庫化したものだと思う。島田荘司の『竜臥亭事件』の下巻では、この本の引用が使われていて、物語に深みを与えている。


その他にこの事件を取り扱っているものでは、松本清張の『ミステリーの系譜』の中の「闇に駆ける猟銃」、西村望の『丑三つの村』がある。


竜臥亭事件(上)(下)
http://d.hatena.ne.jp/toypoo/20040915#p3


龍臥亭事件

龍臥亭事件


八つ墓村 (角川文庫)

八つ墓村 (角川文庫)


ミステリーの系譜 (中公文庫)

ミステリーの系譜 (中公文庫)


丑三つの村 (徳間文庫)

丑三つの村 (徳間文庫)