ラフマニノフ



以前から、気になっていたクリスティアン・ツィマーマンのラフマニノフピアノ協奏曲第2番の入っている上記CDを購入した。


アシュケナージとプレヴィン盤に比べて、小澤征爾の指揮は、抑えめで、その分、ツィマーマンのピアノの音が際だっている。前記、アシュケナージ盤では、ピアノの音がオーケストラに埋もれているような感じだが、この盤では、ピアノの音が明瞭に聞こえ、その分、この曲におけるピアノ演奏の難しさというものやツィマーマンの技術的な旨さが感じられる。


ツィマーマンは、第1と第2の解釈に、約20年かけていて、この曲を演奏するに当たってのキーワードとして、「生きる」ということを上げている。


個人的には、この曲の場合、要求されるのは、感情の発露であるというように捉えているのだが、この演奏を聴くことにより、ツィマーマンの言うピアノ協奏曲第3番がどうして難しい曲なのかということがわかったような気がする。


要は、この2曲は、技術的高さも要求されるが、それだけではなく、感情というものが重要なファクターとなっているということである。その点では、メロディラインをなぞり、無難に技術的に弾きこなすだけでは駄目だということだろう。それこそ全身全霊をぶつけるぐらいの覚悟で、自分の全てを出し切る必要があるということだと思う。


そう考えると、ツィマーマンのピアノ協奏曲第3番を聴きたいと思うのだが、残念ながら、難しいだろうな〜と思わざるを得ない。


お薦め盤。