やさしいフォーカシング―自分でできるこころの処方


やさしいフォーカシング―自分でできるこころの処方

やさしいフォーカシング―自分でできるこころの処方


フォーカシングの創始者ジェンドリンの一番弟子、アン・ワイザー・コーネルによる心理療法の一種、フォーカシングについての解説本。


フォーカシングという言葉自体、それほど知られていないと思うので、本文から引用して説明すると、下記のようになる。

フォーカシングとは、からだを使って、自己の気づきを促し、こころを癒
していく、独特のプロセスです。それはひどく単純なことです。あなたが
どんなふうに感じているかに注意を向けて、その感じと会話をするので
す。その会話では、あなたはほとんど聴き役になります。


この本では、このフォーカシングのやり方と注意点などについて書いてあり、後半には、友人と一緒に行う場合、カウンセラーの場合、患者の場合とそれぞれの立場毎について言及してある。


この方法の面白いところは、体の感覚、それは、時には、いい感じでもあり、時には、悪い感じでもあるものに注意し、それと会話するということである。


通常、私たちは、悪い感じがする場合には、それを除去しようという方向に向かいがちだが、この方法では、その感覚を受け入れ、それと一緒にいることで、その感覚が伝えたいことなどを確認するということである。


用途的には、幅広く使えるらしい。本文から引用してみると、こういう用途に向いているそうだ。

  • 心理療法が行き詰まったと感じたとき
  • 自分がどう感じているか何が欲しいかをもっとわかるようになりたい時
  • 押さえきれない感情をどう扱ったらいいか知りたい時
  • 「できない病」とか「やめられない病」から解放されたい時
  • 自己批判から解放され、自己愛や自己受容を高めたい時
  • はっきりと納得のいく決断をしたい時
  • からだの知恵


ちなみに、コア・トランスフォーメーションを読む場合にも、この本に一度目を通しておくといいらしい。


コア・トランスフォーメーション:癒しと自己変革のための10のステップ

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